盛岡少年少女合唱隊《特別演奏会》 〜 宮沢賢治「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
2009-10-17


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国際交流基金・日本万国博覧会記念基金助成
盛岡少年少女合唱隊《特別演奏会》
創立20周年・新発足15周年記念
The Little Singers of Morioka Special Concert
1982年10月9日 土 6:00P.M.開場 6:30P.M.開演
岩手県民会館大ホール

と書いてありました。
ライヴLPです。

指揮/芦野真弓  伴奏/渡辺達
ソプラノ独唱 吉田真江
アルト独唱  冨山和香子

第一部 ブルガリアの歌を思い出して
第二部 広瀬量平の世界
第三部 盛岡少年少女合唱隊特別演奏会依嘱作品
宮沢賢治の詩によるペーター・ストゥーペル作曲「日本への歌」

T
SIDE A
第一部 ブルガリアの歌を思い出して
1.我が祖国
2.五月の風船
3.蝶々
4.露が落ちた
5.私たちのそばの海は青い
6.ここち良い汽車の汽笛
7.平和の旗
8.森の冬
9.歌をつくるのは

SIDE B
第二部 広瀬量平の世界
1.海はなかった
2.海の子守唄
3.走る海
4.海鵜
5エトピリカ

U
第三部 盛岡少年少女合唱隊特別演奏会依嘱作品
宮沢賢治の詩によるペーター・ストゥーペル作曲「日本への歌」

SIDE A/SIDE B
1.高原−春と修羅第1集・グランド電柱より−
2.林と思想−春と修羅第1集・グランド電柱より−
3.〜高原〜
4.青い槍の葉−春と修羅第1集・グランド電柱より−
5.報告−春と修羅第1集・グランド電柱より−
6.〜高原〜
7.馬 (作品第123番)−春と修羅第二集−
8.〜高原〜
9.曠原淑女 (作品第93番)−春と修羅第二集−
10.雨中謝辞 (作品第1090番)−春と修羅第三集−
11.〜高原〜

 今でこそ、知らない曲になってしまったものも多いですが、昔々、夏休みになると少年少女合唱団の来日が続いていた頃、ブルガリアの曲は、馴染み深いものでした。
 (私も「5月の風船」を日本語で歌っていたクチですから。)

 盛岡の合唱隊は、とても自然な発声で歌っています。もちろん、ブルガリア語で。

ブルガリアや中国にも演奏旅行をしていたようですが(昔はそういうのが流行っていました)、ブルガリア語で歌われる歌は、まるであっさりしたソフィア少年少女っぽい趣があります。
 「我が祖国」でのソリストさんは、ソフィアのソリストさんそのもの、という声で歌っていて違和感がありません。

 合唱隊に縮小傾向がでてきて久しい頃で、男の子は少なく、女子中高生中心の若い女声で、エレルヘインよりも硬質に聞こえてきます。
 (その後、合唱隊はいつしか無くなってしまって諸行無常)

 広瀬量平の世界の「3.走る海」は、昭和55年度NHK全国音楽コンクール高校の部課題曲です。つまりは、そういう感じの曲が選曲されています。まあ、成りきって勝手に歌っていてちょうだい的に聴いてしまいました。
 …深刻ぶっているみたいで、コンクール向き?の曲は苦手です。
 たぶん、歌う楽しさと聴く楽しさは違うのだろうと思います。

 エトピリカは鳥さんの種類。
 正直、詩を読んでも伝わってこないのに、音で急き立てられてしまうと・・・。
 エトピリカさんの生存ある限り(絶滅危険種?)神はいる、っていうのですが、私は、絶滅種が増えても、何が消滅しても、きっと神はいるんだろうなと斜に構えて存在しているひねくれものなので(どうせ全ては神の意思=私が不遇なのも神の意思)、イマイチ、この手の作品には乗り切れません。

 では、何十年もしまっていたこのレコードを聴きなおしたきっかけが何かというと、ズバリ、宮沢賢治氏にあります。

 「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

 …人生のゴールが見えてきたような気がするきょうこの頃、宮沢賢治氏のこの言葉が気になるようになってきました。


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