ボーイ・ソプラノとピアノの響き〜Alois Muhlbacher UNERHoRT
2011-03-22




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ALOIS-UNERHORT The Boy and his Voice (PR 91185)

    私のCHOIR友だちのタイプではなかったために譲り受けることができたCDです。

 アロイス君。悪くはないと思うんですよね。オペラチックで。女声的って聞いていましたが、そりゃ真っ直ぐ青竹系でも爽やか清涼系でもないけれど、この声はこの声でアリだと思います。決して女声ではないし、ギリギリのところで、少年の声です。女声系にありがちな、ちりめんヴィヴラートもありません。声、ちこっと濁っていますけれど、情感もあるし、果てしなく広がって行き、上手だと思います。

 合唱団指揮者のファルンベルガー先生のピアノも大好き。相変わらず、瑞々しく艶っぽいです。(先生のピアノの音、1980年代にWSKアルバム(PHILIPS・30CD-3052)で意識して以来ず〜っと大好きですよ〜って先生には届かないか?・・・)

  アロイス君、変声期を迎えているのかな? でも、録音の時期もまずまず、良かったと思います。録音の場所も良し。声とピアノの響きも伸びも麗しい。
 選曲が豊かにもオペラしていますが、確かにこの少年の声には、宗教曲よりもオペラの方がお似合いです。アロイス君の華やいだ声が腕の確かなピアノとの共演で、すんごい完成度を誇るCDになったと思います。
 プロの女声よりも私はアロイス君のこのCDが聴きやすい。このソリスト君の成熟した声に、合唱団員くんたちの普通の子どもっぽい声が絡んできたとき、その味わいに泣けそうになってしまって、私は、改めて少年CHOIRが好きなんだと自覚しました。

  そして、なんといっても、アロイス君とともにデュエットするピアノ。これ、伴奏ではなくてデュエットです。ピアノが歌うってこんななんだ!って感じです。先生、ブラボーです。密かにず〜っと先生のファンしていて良かった。聖フロリアンも先生も大好き。ファン人生に悔い無し!なのです。
 ソリスト君の集中力も途切れない、真っ向勝負的な、心意気も高く仕上げたCDだと思います。

 特にもお気に入りは「6.O mio babbino caro」
 今まで何人かの演奏を聴きましたが、私の耳には、このCDのアロイス君と先生の演奏がベストワンの演奏です。夢幻のごとく麗しい響きです。この1曲だけでもお値段分の価値はあります。聴いてみてください。
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